日常に役立つ心理学

【心理学講座】つまらない毎日を変えるために~抑圧された感情の解放と純粋な楽しみの追求~

2020年9月23日

カウンセリングサービスでの基幹的な人気コンテンツである「カウンセラー発!すぐに役立つ心理学講座」(月曜・木曜更新)にて、読者の方から頂いたリクエストにお答えするカタチで講座をUPしました!

今回のテーマは「つまらない毎日を変えるために~抑圧された感情の解放と純粋な楽しみの追求~

何もトラブルもない穏やかで安定した毎日を送っていても、それが幸せとは限りません。

頭では、時間もお金もあるし問題はないから幸せなはずだと思っても、毎日が面白く感じられなくて何をするにも億劫になっているのなら、感情を感じる心に蓋がされているのかもしれません。

多くの場合は、過去に何か傷ついたことがあったり、したくないことをやり続けていると、もう嫌な感情を感じたくないと思って無意識に感情を抑圧します。

抑圧された心は傷つくことはなくなりますが、同時に、喜びや楽しみといったポジティブな感情も感じられなくなるのです。

そうして出来上がった無気力・無感動の状態というのは想像以上に辛いものです。

もう一度イキイキとした感情を取り戻し楽しい毎日を送るためには、過去に抑圧してしまった感情を解放していくことが有効です。

そして、心が純粋に楽しいと思えることをどんどんやっていくことです。

誰かと比較したり、何かの役に立つからという理由でもなく、自分の心が純粋に喜ぶ楽しみを見出していくことで楽しい毎日への扉が開きます。

◎リクエストを頂きました◎

こんにちは。いつも記事を興味深く拝見させて頂いています。

わたしは20代後半に差しかかった女なのですが、最近何に対しても面白いと思えなくて困っています。時間と少しのお金はあるけど楽しくない。

異性に対してもアプローチされても面倒だと思ってしまいます。ゲームが好きだったのですが、それも自分の実力限界を感じて億劫になってしまっています。

日々の事に不満はなく、今まで生きてきた中で今が一番幸せだとは感じています。どうしたら楽しい毎日を過ごせるようになるのかアドバイスお願いします。

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リクエストありがとうございます。担当させていただく高見綾です。どうぞ、よろしくお願いします。

幸せや充実感、楽しさというのは心で感じるものですよね。

時間はあるし、お金もないわけじゃない。何か問題があるわけじゃなくて穏やかな毎日を送ることができている。

頭では、何も問題がないから幸せなはずだと考えていても、実際は問題がないことが幸せであるとは限らないんです。

トラブルがなくても、楽しく感じられない、退屈だ、というのは、ある意味、幸せの対極に位置していると言えるのかもしれません。

そんなときは、「おかしいな、幸せなはずなのに」と頭で考えて心をおさえつけるのではなくて、自分が本当は何を感じているのかを知るために心に寄り添ってみましょう。

 

抑圧した感情を解放し、感じられる心を取り戻す

何をするにもやる気にならなくて面白いと思えない、いわば無気力・無感動になっているときは、感情を感じる心が閉じてしまっている状態です。

感情というのは、ポジティブな感情とネガティブな感情と両方あって成り立っています。

もし、何かで傷ついて悲しい思いをしたときに、う同じように傷つくのは嫌だと思うと無意識のうちに感情に蓋がされることがあります。

すると、嫌な感情を感じなくなる代わりに嬉しい・楽しいというポジティブな感情も感じられなくなっていきます。

例えば、大好きになった異性から振られてしまったら、すごく傷つきますよね。もう二度と傷つきたくないから人を好きになることをあきらめたとします。

すると振られることがなくなるので傷つかない代わりに、人を好きになったときの高揚感やトキメキ、喜びも一緒になくなってしまいます。

ネガティブな感情だけを感じたくないと思っても、それは難しいことなんです。感じることを抑え込むと喜びも悲しみも一緒に感じられなくなってしまうのです。

頂いたリクエストのように、異性からアプローチされても面倒だなと思ってしまうのは、もしかしたら今まで異性と付き合うことで嫌な思いをしたり、相手に合わせすぎてしんどくなってしまったことがあるのかもしれません。

相手に何か言いたかったのに我慢して言えなかったことがあったのかもしれません。

自分の中のわだかまりが消化されていないと気が進まなくなることがあるのです。なにが面倒だなと感じてしまうのかを振り返ってみるといいですね。

本当は言いたかったけど言えなかったことがたくさんあるのかもしれません。

そうした過去の痛みを口に出してみたり紙に書いたりして解放していくことで感情の蓋があき、イキイキとした感覚を取り戻していくことができます。

 

比較する心を手放し、純粋な楽しみを見出していく

また、価値観のシフトチェンジが有効になることがあります。

純粋に楽しいことや好きなことには理由がないと言われています。例えばゲームが好きだとしてもそれに特別な理由はないですよね。なんだかわからないけど、とにかく好きだから、というのが理由です。

今回のリクエストでは、ゲームが好きでやっていたということなのですが、どの分野でも上を求めれば上がいます。

競争して、それがもっと上達したいという自分の向上心や楽しみにつながっているうちはいいのですが、もし勝ち負けにこだわって辛くなるのなら、それは幸せからは遠ざかっていますよね。

自分ができないことに注目するのではなく「ゲームが好き」という原点に返ってみましょう。

どんな趣味であっても、何かの役に立つという立派な意味がないとダメだとか、仕事につながるくらいのレベルに到達しないとダメ等と意味づけを増やしていくと、心には負担となってのしかかってきます。

誰かと競争するのではなく、純粋な「好きな気持ち」に基づいて思いっきり楽しんでみよう
と思ってみてください。

余分な意味づけを外し、本当に自分が求めていることを見つけてそれに向かって素直に冒険してみることです。

頭であれこれ考えるよりも、心を開いて感じてみることに意欲をもってみると楽しい毎日への扉がひらきます。

楽しむことに意欲的になって、ちょっとしたことでいいので今までやったことがないことをやって幅を広げていくと色々と発見があると思います。

純粋に楽しむことを自分に許していきましょう。参考になりましたら幸いです。

(完)

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