距離と関係性の話

人が苦手なのではなく、距離の取り方がわからなかっただけ

「私は冷たい人間なんだ」と思っていた

人間関係に苦手意識を抱いている人、距離感について悩んている人からのご相談をよくいただきます。

自分にとってちょうど良い距離になればいいのですが、実際はそうもいかず悩むことってありますよね。

私自身も、長い間、人が苦手だと思ってきました。

距離が遠すぎてしんどかったんです。

仕事先でもプライベートでも、自分から壁をつくってしまう。

恋愛でも、心が動かない。

ずっと、「私は冷たい人間なんだ」と思っていました。

「愛したい人だよね」と言われた日

そんなある日、「綾ちゃんは愛したい人だよね」と言われたことがあります。

正直、びっくりしました。

私の自己イメージとは、真逆だったからです。

それまで、自分のことを、冷たい人間だと思っていました。

愛をもらっても同じだけ返せない。心が動かない。どこかに壁がある。

当時はわりと「クールな女子」というイメージを持たれることも多かったです。

だからこそ、その言葉を聞いたとき、「えっ??」と混乱したのを覚えています。

でもどこかで、うれしかったんです。

本当に、私は愛したいって思っているのかな…? 「もし、そうだったらいいなぁ」と思いました。

その言葉は、しばらく私のお守りのような存在になりました。

カウンセラーになりたいと思ったときも、ふと、思い出していたくらいです。

今思えば、その人は、私の奥にある気持ちをちゃんと見てくれていたのだと思います。

本当は、人とつながりたかった

後になってわかったことですが、私は本当は、壁を取り払って、心と心でつながれる関係を求めていたんです。

心と心でつながれた、と感じられたときは、とってもうれしくて、「あぁ、これが、私が心から求めていたものなんだ」と思いました。

長年、ずっと人間関係が苦手だと思って苦しんできたけれど、

それは、私にとってあきらめきれないものであり、大切にしたいものだったからこそ、これだけ苦しんできたんだな、とも思うのです。

本当は、私は人が好きだった。

そう気づけたとき、ほんのすこし、自分のことを好きになれた気がしました。

ただ、壁を取ることができなくて、つらかっただけなんだ、と。

距離が遠い人と、近すぎる人

私は距離が遠いタイプでしたが、カウンセリングでご相談に来られる方の中には、距離が近すぎてしんどい、というお悩みの方もいらっしゃいます。

つい、相手の求めている距離感に合わせようとしてしまう。

相手が困っていたら、なんとかしなきゃと頑張ってしまう。

相手の機嫌が悪かったり、いつもと様子が違っていたりすると、「私が何かしたのだろうか?」と自分を振り返ってみたりする。

距離が近すぎてしんどい人も、距離が遠すぎてしんどい人も、本当は、人と関わることが好きな人が多い、というのが、カウンセリングでみてきた印象です。

ただ、自分にとって心地よい距離でいられていないだけ。

人が苦手なのではなく、距離の取り方が分からなかっただけ。

近づきすぎると苦しい。離れすぎると寂しい。

近づきすぎると苦しい。離れすぎると寂しい。

この矛盾の中で、自分が主体となって、心地よい距離に試行錯誤しながら調整していく。

そのプロセスは簡単ではないこともあります。

距離を変えようとすると、怖さや罪悪感が出てくることもある。

けれど、それでも。その先にしか、自分の望む関係はないのだと、今は思っています。

境界線は、頭でわかることと、実際に動けるかは別のもの。

練習を繰り返すことで、少しずつ「体感」として育っていき、自分のものにしていけるのだと思います。

心地よい距離を、自分で選べるようになる

距離が近すぎても、遠すぎても、本当は人と関わることが好きな人ほど、しんどくなることがあります。

もし今、自分の距離を見直したいと感じているなら、その気持ちをどうか大事にしてあげてください。

うまくいかないと感じるとき、もう一人の自分が、昔の傷ついた自分を一生懸命守ろうとしていることが多いのです。

でも、そのやり方を少しずつ見直して、自分にとって心地よい距離を選んでいく。

そのチャレンジは、きっとあなたの関係性の質を変えていきます。

そしてもし、距離が近すぎてしんどい、というテーマにも心当たりがあるなら、その構造を整理した動画も公開しています。
↓ ↓

★該当の記事はこちら
距離が近すぎてしんどい人へ|境界線と罪悪感の正体


✍この記事を書いた人

高見綾|心理カウンセラー。
人が苦手だと思っていた私が、距離の取り方を学ぶ中で気づいたことを発信しています。

詳しいプロフィールはこちら

-距離と関係性の話

© 2013 Aya Takami All Rights Reserved.