日常に役立つ心理学

随分昔のことなのに…今でも思い出してチクチク胸が痛むこと

2020年9月4日

心には時間の概念がないので、かなり昔のことでも印象に残っているものであればリアルに思い出せたりしますよね。

懐かしい音楽を聞いたら「あ~、あの頃みんなと一緒に遊んだなぁ」と思い出すことがあるように、何かの出来事をきっかけにして「あれっ?この感覚、前も経験したぞ」と古傷を思い出すことってありませんか?

例えば、職場の人やママ友などと雑談をしているときに、うまく人の輪の中に入っていけなかったとします。すると、しょぼんとした気持ちになってなんだか胸がチクチク痛む。

ちょっとうまくいかなかっただけなのに「あ~あ、私はいっつもこうなんだよね」「なんでこんなに人間関係苦手なんだろう」「私なんて人から求められていないんだろうな」と、だんだんと自己否定が強くなっていく。

そういえば…小学校の頃「はないちもんめ」で遊んでいたとき、私だけ「あの子がほしい」って言ってもらえなかったんだよなぁ。最後まで残っちゃったんだよなぁ。( ↑ これは私の実体験)

そんなふうに今起きた出来事と、過去の記憶が結びつくと2倍以上のダメージになったりします。

よく「こんなに昔のことなんですけど…」と恥ずかしそうにお話される方が多いのですが、全然そんなふうに思わなくていいですよ!

「心には時間の概念はないですからね~ずいぶん昔のことであっても、今に影響を及ぼしたりするんですよ。だから全然変なことじゃないですからね」とお話したりします。

そして、こういうときに出てくる過去の記憶は、たびたび思い出すことが多いものなんじゃないのかなと思うんですね。つまり、それだけインパクトが大きくていまだに当時の感情が解放されていないということなんですよね。

私たちの記憶は楽しいものよりも、辛かったこととか悲しかったことの方が残りやすいと言われています。

楽しいときって、わぁ~!最高だー!ってぱぁっと感情を解放しているので、後に残らないんですよね。でも悲しいことや辛いことはどう扱ってよいのかわからなくて、いろいろな気持ちが残ったままになっていることが多いんです。

だから、ふとした瞬間に記憶が結びついてまた出てくるんですよね。

でもそれは、自分に嫌がらせしようとしているわけではなくて「まだ解放されていない感情があるよ」「苦しかった私を見つけてほしい」というお知らせみたいなもの。と捉えるといいかな?と思っています。

もちろん、嫌な気分にはなりますけどね。でも思い出したら、癒すチャンスでもあります。そっと自分の胸に手を当てて、つらかったよねぇ、よく頑張ったよねと、当時の自分に声をかけて寄り添ってみてあげてくださいね。

もちろん、自分だけだとどうにもできないという場合もあると思いますので、そのときはぜひカウンセリングも使ってみてくださいね。

私もしつこく出てきた思い出があって、またこれかぁ~とうんざりしたこともありますが、それだけインパクトが大きかったし自分にとっては大事なことなんでしょうね。

人間関係のことであればそれだけ周りの人と仲良くやりたい気持ちが強いことを表していますし、パートナーシップのことであれば大切な人を愛したいという強い意欲を表していると思うのですね。

古傷はあなたにとってのギフトを教えてくれるものかもしれません。

このことは、もういいかな~と気が済むまで、何回も何回もケアしてあげるのがおすすめですよ。

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