日常に役立つ心理学

なぜか他人事になってしまう心理

2020年8月19日

自分も関係している仕事なのに、なぜか身が入らず他人事の意識になってしまうとき。

自分でも「私を当てにしないでほしい」と思って意識をそらしているのがわかるし、そんな自分はやっぱり良くないよなぁと思う。ちゃんとやらなきゃと思うけど気持ちがザワザワしてしまう。

今日はこんな心理について書いてみます。

当事者意識が持てないとか他人事になっちゃうとかって一般的には良くないこととして認識されていますよね。

でももし、さっき書いたような「私を当てにしないでください」と自分が思っている自覚があるのならどうぞ安心してくださいね。

そういった自覚がある人は、もともと真面目で、仕事をしっかりやりたいという意欲がある人だからです。

でもちょっとだけ気負いすぎているところがあるかもしれません。

たとえば、お客様や後輩さんなどから「助けてほしい」という眼差しでチラッと見られたときに、良くないとわかっていつつも冷や汗かきながら目をそらしたくなったことはありませんか?(私は経験ありです汗)

目をそらしたくなったときは「私を当てにしないで」「だって、私ではあなたを助けてあげることができないから」という心理が根底にはあるんですよ。

可能なら助けてあげたいしお役に立ちたいと思っているんです。でも、自分にはその力がないから無理そうな気がする…。そんな無力感が強くあると目をそらしたくなっちゃうんですよね。

自分に自信がないからなんとかできる気がしなくてついつい逃げたくなっちゃうんです。

そうした気持ちが膨らんでしまうと「私がやらなくてもいいのではないか」「他の人がいるし…」という他人事みたいな感覚が増していくわけです。

もちろん自己防衛のためです。自分の無力感を見たくなくて心に蓋をするために、まぁ言い訳しちゃうわけです。

でもここには罪悪感があります。「私はやるべきことをやっていない」という罪の意識が出ちゃうんですね。

私は関係ないもんと装ってみても自分に嘘をつくことはできないのです。(そして周りにもバレている)罪の意識は消えずに残るのでなんだか居心地が悪い。

だってできないー自分には無理だーと思っていると、失敗が怖い分だけ、そして傷つきたくない分だけ完璧主義になっていくので、気持ちが引っ込んでいくんですよね。

すると大勢がいるところでは「〇〇さんどこにいる~?」と探してみたのになかなか見つからないというくらい、気配を消すのが上手になる人もいます。

意識の力ってすごいなと思いますが「当てにしないでください」「頼りにされても困ります」と思っていると、存在感も消えてしまうのですね。びっくり。

難易度の高い仕事に取り組もうとするときやその仕事に対する経験が浅かったりするときは、自信がないがゆえにこうしたことが案外起こりやすいんじゃないかなと思います。

こんな私情けないと思うかもしれないですが「あぁ、今、私は自信がないんだなぁ」と受け止めていけばOKです。

ここで、期待に応えなければいけないとか、しっかり対応して成果を出さなければというように気負いすぎていると、自分にプレッシャーを与えてしまうことになりかねませんからね。

実際、そういう方って多いんです。そういうタイプの方は基本的に真面目な性格なので「私は頑張らなきゃいけない」と強く思っていることが多いです。

もちろん頑張ることも必要なのですが、自分にプレッシャーをかけてしまう人は気負いすぎることで空回りしてかえって自分を追い詰めてしまうことが多いんですよ。

もし、私かも…と思った方がいたら、もうちょっとリラックスしてまぁ、出来なかったら出来なかったで次頑張ればいいやくらいに思っておいた方が、かえって良い結果が出ることも
少なくないのですよ。。。

経験を積み重ねていくことで実力がついていくことも多いので、やりはじめたばっかりの時はうまくやるというのは特に難しいですしね。

もし「やるべきことをやっていない」罪悪感が強くあるのなら、「私はどうやら、すごくお役に立ちたいと思っているらしい」ということを思ってみてあげてくださいね。

自分の高い意欲を認めてあげつつハードルをさげて、今できることを少しずつやっていきましょう。頑張り屋さんのあなたならきっと大丈夫ですよ。

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