日常に役立つ心理学

自分の心を平和に保つために

2020年7月8日

ここ最近、すごいなぁと思ったことがありまして。

癒しの大切な法則の1つに「自分の感情に責任をもつ」というのがあるんですね。

誰かを見てイライラしたとしてもそのイライラの感情は自分のもの。相手を変えようとすることで解消しようとしてはいけない、という意味です。

一般的には、誰かにイライラしたとしたら相手に原因があると思いますよね。「あの人があんなふうだから、私はイライラしたんだ」というように考えることが多いのかなと思うんです。

実際、私も心理学を学ぶ前までは「彼氏がイライラしていたから伝染して、私もイライラしてきた(だからこのイライラは彼のせい)」などと考えていたこともあったくらいです。

でも、ここしばらくのご相談では「自分の感情に責任を持つ」ことの意味を、すでに理解されている人が多いなと感じています。

相談のポイントも、相手を変えたいという話ではなくて、自分がどう変わっていけば感情とうまく折り合いをつけることができるのか、という話がメインになります。

これってすごく成熟している話だよなぁと、ちょっと感動したのです。

確かにイライラしたり怒ったりする感情は自分の中にあるのだけど、決して怒りたいわけではないんですよね。

むしろ本当は相手にやさしくしたいし、そもそも、やさしい自分でありたいという気持ちがあるわけです。

それに、誰かを悪く思うことで自分にダメージがくることをどこかでわかっているんですよね。

例えば友達同士のノリもあって、誰かの悪口を言ってつい盛り上がってしまって、でもしばらく経つとめちゃめちゃ後味が悪くなって「あぁ、こんな気持ちになるなら言わなきゃよかった」と後悔した経験のある人もいるんじゃないでしょうか。

職場の井戸端会議で誰かが誰かの批判をしているのを聞くと気分が悪くなるという人もいますよね。なぜこんなに嫌な気分になるかと言うと、どうやら「愛したい」から、のようなのですよね。

私たちは愛しているときは気分が良くなります。反対に、愛を止めているときはあまりいい気分にはならないようです。

誰かのことを嫌いになって「あの人が悪いんだから当然よ!」と思いつつも、どこかもやもやするのは罪悪感が芽生えるからです。

そんなふうに悪く思う自分はあまり良い人じゃないような気がしてしまうんですね。

そういったことを考えると、どれだけ「愛したい」「やさしくしたい」という気持ちがあるのかなぁと思います。

「自分の感情に責任をもつ」という考え方が採用できるとすべては自分次第になります。自分で、自分の心の中を平和にしていくことができるようになると自由度が増しますよね。

もしイライラする自分が嫌だなあと思ってしまうときは、本当は、自分は「やさしくしたい」と思っていることに気づくことからはじめてみるといいかもしれません。

やさしくできない自分が嫌だとちょっと厳しすぎるかも。

そんなに苦しい思いをして悩んでしまうほど、やさしくて愛に溢れる自分でいることに強い意欲がある証拠ですからね。

自分のその意欲を少しくらいは認めてあげてもいいんじゃないでしょうか。

自分の中にある愛に気づくことができると、心の中は少しずつ穏やかに平和になりはじめますよ。

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