つながる・コミュニケーション

自立マインドがパートナーシップに及ぼす影響

心理学ではしばしば「自立」とか「依存」という言葉が登場するのですが、

用語の細かい内容はさておき、今日のお話に当てはまる人はこんな感じです。

”お仕事の人間関係などはそつなく対応するけれど、ことプライベートになると、ぐっと踏み込んだ関係はちょっぴり苦手。

あまり文句や愚痴を言い合うような関係は苦手で、なるべくなら平和で穏やかにいたい。

がんばることも当たり前(だからこれといって意識したことがない)。寂しいっていうのもあまり感じたことがない。

本来は自分のペースを保ちたいけれど、相手に合わせて自分を抑えてしまうこともしばしば。ときどき考えがぐるぐるして答えが出ず、しんどいなぁと思うけど、何をどうしていいかわからないまま時間が過ぎていく。”

さて、当てはまるところはありましたか??

自分で頑張って今のポジションをつくってきたという自負がある自立タイプの人で、一歩踏み込んだ親しい関係にちょっと苦手意識がある人は

社会的にはそつなく過ごすことができても、恋愛やパートナーシップとなると、しばしば問題を抱えてしまうことがあるのです。

というのも、恋愛やパートナーシップは相互依存の世界。

自立マインドで今まで来た人は、いきなりパートナーができたからといって、すぐにモードチェンジができるわけではありません。

自立と自立の組み合わせになり、一見すると大人の関係になります。

一緒にいるし仲は悪くないんだけど、心のうちを全部シェアしているかといえばそうではなく、ちょいちょい溜め込んで言えていないことがあったりします。

すると、今まで抑えてきた依存心が顔を出し、「パートナーなんだからこれくらい察してよ!」という気持ちが噴出し、怒りや文句、もやもやした感情などが出てきてしまうことも。

また、逆にパートナーが頼ってきたり愚痴を言い始めたりすると、「なぜか無性にイライラする」ようになったり、「怠けている・甘えている」とか「それくらい自分でやりなよ」みたいな厳しい見方をしてパートナー突き放してしまうケースもあります。

何も問題がない時期は平穏に過ぎますが、ちょっとしたすれ違いやケンカ、問題などが起きることで、今まで溜め込んできたものが重なり、2人のズレが大きくなりやすいので要注意なのです。

心のうちを分かち合い、お互いに理解を深め、2人のやり方を一緒につくっていく。ときには甘えて、ときにはパートナーに甘えてもらって、お互いに助け合いながら進んで行く。進む先のビジョンも共有している。

そんな関係性になれると、心の満たされ具合がかなり変わってきます。

パートナーがいるのに、心が満たされていない場合は、やはりお互いの間に親密感の他に、何か親密になれない要素が隠れていることが多いですね。

特に、なんでも自分でがんばって乗り越えてきたタイプの人は、それが基本形になっているので、分かち合うとか助けてもらうとか、話を十分に聞いてもらうとか、自分の気持ちや感情に光をあてるといったことをしてきていないこともあります。

もちろんそれが問題というわけではなくて、今まではそれで良かったし、そうやって自分を抑えて強く保つことで乗り越えてこれた課題もたくさんあったと思うのです。

ただ、それを自覚なしにパートナーシップにそのまま持ち込んでしまうと、すれ違いが起こってしまうことがあるので勿体ないかなとは思いますね。

自立タイプの人は、今まで抑えてきた依存心をどう扱っていくのか。溜め込んできたものをどう解放させていくのかがポイントになってくるのです。

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