つながる・コミュニケーション

【Q&A】ご主人にヒステリックに怒ってしまうという子育て中の主婦の方からのご相談にお答えしました

2020年7月11日

今年からカウンセリングサービスの無料相談コーナーの回答者に加わりました。

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実家との距離感

相談者名:はるか

はじめまして。33歳の主婦です。

私は小さい頃から両親が忙しくて、寂しい思いをしてきました。

かなり関係が悪かったのですが、二十歳を過ぎてから関係が改善し、今では家族関係は良好です。昨年、子どもも生まれ、週2度は母親にお世話になる日々です。

しかし、結婚当初から、主人に文句ばかり言うようになってしまいました。実家が良すぎて、新しい家族関係がうまく築けてないのかなと自分では思っています。私は完璧主義ですぐにイライラして怒ってしまう性質なのですが、1人での育児が寂しく疲れる、主人にイライラする、実家に帰ったらと言われる、帰ってまた家に戻ると実家と比べてイライラする、というループです。

結婚して5年になりますが、どうしても主人に対してヒステリックに命令口調に怒ってしまい、逆DVみたいで、胸が痛いです。

実家に帰っているときは、心が穏やかになり、主人と電話すると私はとても優しく接することができるのに。

どうすれば主人や自分の実家とうまく付き合っていけるでしょうか。

はるかさん、はじめまして。
高見綾と申します。この度はご相談くださりありがとうございます。

以前は関係が悪かったご両親と今は良好になっていらっしゃるのですね。

でもその一方で、ご主人に対してはイライラが募ってしまうとのこと。

実家が良すぎて、新しい家族関係がうまく築けていないのではないかとお考えなのですね。

はるかさんは、本当は、怒りたいわけではないと思いますので、心苦しくなりますね。

はるかさんの心に何が起きているのか、また、どうしていけばご主人や実家とうまく付き合っていけるのか一緒に考えていきたいと思います。

心に余裕をつくる

まず、ご主人に対してイライラしてしまうというのも、実家に帰れば心が穏やかになって優しく接することができるということですので、自宅にいるときは、心に余裕がなくなってしまっている状態だと考えられますね。

私たちは、心に余裕がないときは、些細なことであってもイライラしてしまうものです。

睡眠不足など体調が悪いときも、精神的なゆとりはなくなりますよね。

ですので、はるかさんの心に余裕をつくるという意味で、週に2回お母さんにお世話になる生活というのは大きな意味があることだと思います。

家のことをこなしつつ育児もする生活というのは想像以上に大変だと思いますので、自宅にいるときも、少しでも心に余裕が持てるように、ご主人と協力して物理的にも精神的にも負担を減らしていくことがまずは大切だと思います。

ただ、結婚当初からご主人に文句を言うようになってしまった、とのことなので、どちらかといえば精神的なサポートの方が必要なのかもしれませんね。

なぜ怒ってしまうのか?

きっとご実家では、痒い所に手が届くといいますか、はるかさんの気持ちをいろいろと察してくれてきめ細かな配慮があるのかな?と想像します。

ご主人からは「実家に帰ったら?」と言われるということなので、ご主人ははるかさんが不満を持っていることは理解していても、「じゃあ自分はどうしたらいいのか?」という部分がわからなくて戸惑っていらっしゃるのかもしれません。

「あなたの力になりたいけど、でも自分はどうやったらお役に立てるのかがわからない」という戸惑いの気持ちが、「実家帰ったら?」という表現になっている可能性があります。

とはいえ、はるかさんからすると、そうやって言われてしまうと、突き放されたような感覚がしてちょっと寂しいような、なんとも言えない気持ちになってしまうかもしれませんね。

「1人での育児が寂しく疲れる」ということでしたが、その気持ちは、ご主人に伝えられているでしょうか。

怒りは「感情の蓋」だと言われています。怒りの感情を持つときというのは、その裏に「寂しい」「わかってもらえなくて悲しい」「助けてほしい」「大切にされている実感がほしい」など、別の気持ちが隠れていることが多いのです。

ヒステリックに怒ってしまうときというのは、本当に伝えたいことを伝えられていないときだと思ってみてくださいね。

何か伝えたいのだけど、うまく言葉で表現できなくて、そのもどかしさから怒ってしまって、そんな自分に自己嫌悪する、というループに入っているかもしれません。

はるかさんは、育児にも家事にもきっと真剣に取り組んでいらっしゃるのだと思います。

お子さんが大切な存在であるがゆえに、ちゃんとやらなければと思いすぎているところもあるのかもしれませんね。

どうやってお世話をしたらいいのか、ちゃんと栄養は取れているのか、様々なことに迷い悩むことがきっとたくさんあるのではないでしょうか。

何が正解なのかわからない中で、手探りでやりくりをしていると、疲弊してしまうものですよね。

もっとご主人にサポートしてもらいたい、この孤独で寂しい気持ちをわかってもらいたい、あなたも私と一緒に考えてほしい…など、心に秘めた想いがあるのではないでしょうか。

はるかさんが、ご主人に本当に伝えたいことって何でしょう?

どんなふうに対応してもらえたら「私の気持ちがわかってもらえた」と思えるでしょうか。

ご主人に本音を伝えよう

はるかさんが子どもの頃、ご両親は忙しくてずっと寂しい思いをしてきたということでしたので、当時は寂しくても辛くても我慢するしかなかったのだと思うのですね。

「親は忙しそうだから言えない」「親に負担をかけたくない」とご自分の気持ちを飲み込んできたのでしょう。

もしかしたら、今も、1人で飲み込む癖、我慢する癖が残っているのかもしれません。

我慢しすぎると、めいっぱい溜まった感情が爆発してしまいます。

ヒステリックになってしまうほど、いろいろな気持ちを抑圧してきた、と言えるのではないでしょうか。

実家に対しては甘えることができているものの、ご主人に対してはそれができていないのかもしれません。

ご主人に不満がたくさんあったとしても、はるかさんが本当に伝えたいことは「怒り」ではないはずです。なぜそんなにイライラしてしまうのか、本当は何を伝えたいのか、よかったら紙に書き出してみましょう。

紙に書き出してみると、自分の心の中が整理されていく効果があります。もし自分では難しいということでしたら私たちカウンセラーにも頼ってみてくださいね。

自分の本音に気づき、気持ちを言語化していくことが、怒らずにコミュニケーションをするために大切なポイントです。

例えば、「もっと私のことを気にかけてほしい」と思っていて、「気にかけてもらえていると、愛されている・大切にされていると感じる」としたら、それをそのまま素直に伝えることにチャレンジしてみていただきたいんですね。

そして、「具体的に(ご主人に)何をしてもらえると、(私は)気にかけてもらえている
と感じるのか」も、付け足して伝えたいところです。

もしかしたら、恥ずかしさや怖さが出てくるかもしれませんし、なんで私がそこまで言わなきゃいけないのという気持ちが出てくるかもしれません。

ですが、母親であれば娘の気持ちを察してくれることでも、男性と女性はモノの考え方がまるきり違う生き物ですので、具体的に言わないと伝わらないことが多いものです。

昔は悪かったご両親との関係も、良くしていくことができたはるかさんですので、ご主人との関係もきっと良くしていくことができるはずです。

ご主人は、本当はどうにかしてはるかさんのお役に立ちたいと思っているはずです。

でも、どうしたらいいのかがわからないので、無力感や申し訳なさを感じているのではないでしょうか。

ご主人にどうサポートしてもらいたいのか、「怒りをぶつける以外の方法で自分の気持ちを伝えていこう」と発想を切り替えてみましょう。

まずは、「本当は怒りたいわけじゃないの」「怒ってしまって胸が痛い」と伝えるだけでも、随分と印象が変わると思います。どうか、はるかさんの素直な本音をご主人に伝えてみてくださいね。

自分の気持ちに素直になることはとても勇気がいりますが、はるかさんのその勇気は、お2人の関係性を良い方向に変化させる大きな一歩になるはずです。

はるかさんのお役に立てましたら幸いです。

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