「私なんかいない方がいい」と思ってしまう心理 〜自分に優しい眼差しを向けよう〜

ちょっとしたきっかけで「私なんかいない方がいい」と思ってしまうことはありませんか?

そんなときは「私は周りに迷惑をかける存在だ」という間違った思い込みを持っていることが多いのです。

ネガティブな感情を解放し傷ついた心を癒すことが、この思い込みを解く第一歩になります。

普段はそこまで意識してなくとも、仕事でミスをしたとき、輪の中に入れなくて寂しかったとき、パートナーとギクシャクしたときなど、ちょっとしたきっかけがあったときに、

自分が嫌になって「私なんかいない方がいいんじゃないか」「もう、消えたい」などという感覚にふいに襲われてしまう、というお話を伺うことがあります。

「もう嫌だ」という、うんざりした感情が発作のように大きな波になって襲ってくるので、なかなかしんどいものです。

目次

「私は周りに迷惑をかける存在」という思い込み

私なんかいない方がいいんじゃないかと思うときは、「私は周りに迷惑をかける存在」という自己概念が存在します。

もちろんこれは間違った思い込みなのですが……。

その思い込みのせいで、うまくいかないことがあると「私がダメだからだ」と感じてしまうんですね。

周りに迷惑をかけたくないから、みんなの前からいなくなったほうがいいと思っちゃうわけです。

では、なぜそんな思い込みが生まれてしまったのかというと、クライアントさんに「思い当たるような出来事はありませんでしたか?」と聞くと、

「そう言われてみると、親が……」とか「子どもの頃に……」といった話になることが多いです。

例えば、親がいつも不機嫌で、怒られてばっかりだった。

なんとか笑顔になってもらおうと、ふざけて場を和ませようとするんだけど、余計に怒られて「やっぱり私じゃダメなんだ」「親を笑顔にすることはできないんだ」と感じてしまった。

弟や妹が生まれたことで、親に構ってもらえなくなって、「どうせ私よりも弟や妹の方が可愛いんでしょ」と拗ねてしまった。

親に話し掛けると、「今は手が離せないの!」と疲れたように言われてしまい悲しい思いをした。

そういった何らかの出来事がきっかけとなり、私はマイナスな存在なんだと、間違った思い込みをしてしまったわけです。

そして無価値感や罪悪感が強くなってしまった。

一番大切なのは、これは間違った思い込みだということなんです。そう、真実ではないんですよね。

欲しいものがあっても遠慮してしまう

自分が誰かの足を引っ張ってしまうとか、迷惑をかけてしまうとかを思っていると、なかなか人に近づいていくことができなくなります。

自分を良いものだと思っていない分だけ、遠慮してしまうんですよね。

相手から声を掛けてもらえると安心するのですが、何も声掛けがないような状況では、歓迎されていないのではないかと不安になってしまったりします。

そして、被害が大きくならないうちに自分から離れようとしてしまうのです。

でも、こういうタイプの人は、本当は周りのことをとても大切に思っていたりするんですよね。

迷惑かけたくないし、笑顔でいてほしいって思っていたりします。

だから、周りに被害が出ないように、全部自分で抱えていなくなろうとしちゃうわけです。

そう思うと、なんとも切ない気持ちになりますが、私なんかいない方がいいという気持ちが出過ぎてしまうと、

どうしても大切な人に近づいていけなくなってしまうので、欲しいものが手に入りづらくなってしまうんですね。

では、どうしたらいいかといえば、間違った思い込みを少しずつ修正していくことなんですね。

迷惑をかける存在ではないということ、マイナスではなくプラスの存在であることを、人とのかかわりを通して感じられるようになることで、体感が変わってきます。

そのためにも、まずは自分自身の悲しみや寂しさと向き合い、心の余裕をつくりたいものです。

自分の中にある悲しみを解放し、優しい眼差しを向けよう

「私なんかいない方がいい」と自己嫌悪に陥ったときには、自分の気持ちにしっかりと寄り添ってあげましょう。

こういうのは発作のようなものなので、発作が起きたときに感情を上手に扱ってあげることができると気持ちがラクになることが多いです。

もし大切な友達から相談されたとしたら、優しく「それはつらかったね」「あなたは悪くないよ」といったような寄り添うコメントをするのではないでしょうか。

私たちは自分に対してはちょっぴり厳しいようです。

たくさん傷ついてきた自分に対して、優しい眼差しを向けてあげましょう。

悲しかったね、悔しかったね、寂しかったねと自分に声を掛けてあげて寄り添ってあげると、あふれた涙と一緒に感情が解放されていきます。

感情は感じないように抑え込もうとしてもなくならないですし、抑え込みすぎるとネガティブな発想に偏ってしまうので、想いは言葉で表現していくことが大切です。

おすすめは腕を胸の前でクロスさせるセルフハグ。これをしながら、ゆっくり深呼吸してみます。

溢れ出てくる気持ちにいっぱい共感してあげて、無価値感と罪悪感で苦しんでいる自分を優しく包み込んであげましょう。

こうして、自分の気持ちに寄り添ってあげることができると、少しずつ、見え方が変わっていきます。

ただ、日常の中ではまた同じように揺れたり、自分を責めてしまう瞬間も出てくるかもしれません。

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この記事を書いた人

高見綾|女性リーダー専門の心理カウンセラー

職場の人間関係に消耗している女性リーダーが、
自分を責めずに前へ進めるようになる専門家。

嫉妬・摩擦・正論が通らない——
その構造を心理の視点で整理し、
「私はこれでいく」と判断できる状態をサポートしています。

カウンセリング実績4,000件以上。
著書『ゆずらない力』(すばる舎)
NHK「あさイチ」、読売新聞「発言小町」などメディア協力多数。

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