お付き合いしていると、不平不満を感じたりちょっとしたすれ違いからギクシャクしたりすることがあります。
そんなときに自分の気持ちをどう相手に伝えていくか、悩むことってありますよね。
特に女性がやりがちなコミュニケーションは、ネガティブな気持ちをわかってほしくてそのまま相手にぶつけてしまうというもの。
「なんで連絡してくれないの?」
「こないだ会えるって言ってたよね?」
言葉はともかくとして、その言い方から伝わってくるのは「なんだか俺、責められてる?」というもの。
お互いがうまくいっていて絶好調のときはそれほど問題にはなりませんが、どちらかの仕事がうまくいかないとか、将来への不安がつよいときは、その不安感や、なんでうまくいかないんだろうという気持ちを、相手にぶつけたくなるときがありますよね。
女性がそうやって怒るときは男性に甘えていたりするんです。「私の気持ちを受け止めてほしい」という気持ちがあるんですね。
心理的には「私が不機嫌なのはあなたのせいよ。だからなんとかしなさいよ。」という気持ちになっているわけです。
でも、ネガティブな気持ちを直接相手にぶつけるやり方だと、相手は「自分のせいだと言われている」ような気がします。
男性はもともと罪悪感が強いと言われていますので、罪悪感を刺激されるコミュニケーションはとっても嫌い。
俺は彼女を幸せにできてない、俺は役に立ってない、そのようなことは1番感じたくないわけです。
「あなたのせいよ」と言われているような気がすると、口を閉ざし、逃げたくなってしまうんです。
こうしたコミュニケーションの仕方はクライアントさんからもよく聞きますし、私自身も油断するとこの癖が出てしまいそうになることがあります。
なので、つい言ってしまいそうになるときは「いやいや、待てよ」と、ストップをかけて一旦冷静になってみるんですね。
ポイントは、女性の側も、本当は彼を責めたいわけではないということなんです。
これに気づけたら、あとは素直に自分の気持ちを言うだけ。ネガティブな気持ちを伝えたい裏にはポジティブな気持ちが必ず隠れています。
「~だから、私は不満」という言い方を、「~だと、私は嬉しい」に変換すると男性は受け取りやすいようです。
〇「こないだ会えるって言ってたよね?なんで会ってくれないの?」
〇「あなたのことが大好きだから、もっと会えたら私すごく嬉しい」
この2つを比べると、印象がずいぶん違いますよね。文句のひとつでも言いたくなるときは、彼のことが大切で思い入れがあるからこそという気持ちが隠れているはずです。
あなたのことが大好きだからと口にするのは恥ずかしいと思うかもしれませんね。
「本当の気持ち=あなたが大切」を伝えるのは、ネガティブな気持ちを伝えるよりも何倍も勇気がいります。
だからこそ、私たちはその勇気がなくてつい文句のひとつでも言いたくなってしまうのかもしれませんね。
上手に変換することが難しいときは自分の気持ちを素直に全部言ってみるのがおすすめです。
「本当はもっと会いたいの。でもあなたは今週も仕事で忙しいから無理って言ったじゃん。またぁ?と思ってガッカリしたけど、でもそれあなたのせいじゃないじゃん。それはわかってるんだよね。だから言っても仕方ないと思うし。とはいえ、やっぱり会えるとすごく嬉しいから、もっと会いたいなって気持ちがあって困ってるの」
こんなふうにダラダラとしゃべってみる。
伝えにくいことを言いたいときっていろんな気持ちが混在していて葛藤があるものです。だからそれを、そのままテーブルの上にどーんと乗せちゃうイメージです。
全部を聞けば、「あ、彼女は自分のことを責めたいわけではないんだな。彼女なりに考えてるんだな。でも会いたいって気持ちは本当なんだな」と、まるごと見えてくる。
どうしていくのが一番いいか一緒に考えようとなれますよね。
この素直に全部しゃべっちゃう方法は、彼氏彼女だけじゃなくて他の人間関係にもすごく使えます!
これを使うと、ダラダラ話しているうちに相手の表情がゆるんでふっと笑って優しく微笑んでくれたりします。私は家族に対してよく使っています。
仲良くなりたいのに、どうしていいかわからないときには、笑ってただ黙っているだけよりも「仲良くなりたいって気持ちはすごくあるの。でも、私、話し下手でさ、何をどう話していいかわからなくなっちゃうんだよね」と、そのまま伝えてみると、ずいぶん印象が違いますよね。
「わからないときはわからないと言う」「どうしたらいいか困ってるときは、そのまま伝える」これだけでもお互いに理解し合えるものが増えると思います。
自分の言葉にならない思いをキレイにまとめようとするのではなく、そのまま困ってることを含めてしゃべっちゃう。
これならできそうじゃないですか?
そして、ゆくゆくは、あなたのことが大好き、すごく大切なんだ、という気持ちも恥ずかしさを越えて素直に伝えていけるようになりたいですね。