人にお願いをしたり頼み事をするのが苦手だなという人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
本当は助けてもらいたいけど気を使って言えないケースもあれば、そもそも人にお願いするという発想そのものが出てこないというパターンもあろうかと思います。
助けを求めることで、自分にできないことがバレて評価が下がることを恐れる人もいるかもしれませんし、断られた時に傷つくのが怖い人もいるでしょう。
さまざまなご相談を受けていると、お願いしたり頼み事をしたりするのが苦手な人は、何でも一人で抱え込みやすい傾向があるように思います。
パートナーに対しても、相手を頼ることなく、悩みを1人で抱え込みやすいと言いますか。
自分で何とかしようと思ったものの、精神的にも時間的にも余裕がなくなり、前触れなく爆発して不満が溢れ出てしまう…。そんなふうになるケースも多いようですが、できればその前に何とかしたいですよね。
でも実際には、お願いしようかなと思っても、「私がもっと頑張れば何とかなるんじゃないか」「この程度でヘルプしていいのだろうか」そんなふうに考え始めてしまう。
すると、ますます、お願いするタイミングを失って、どう判断したらいいのか分からなくなりますよね。
私にも経験がありますが「私がもっと頑張れば…」とか「私が我慢すれば…」と思い始めている時点で、実はかなり無理をしている状態だったりします。
お願いや頼み事をしようと思うと、抵抗感が出てくるので、頼まなくても済むようにいろいろと理由を考えようとするのです。
もちろん、本人としては、そういうつもりはないですし、無理しているという自覚もあまりないのですけどね。自分でも気づかないと言ったほうがいいかもしれませんが。
なので、もし「私がもっと頑張ればできるんじゃないか…」と、そんなふうに感じ始めたら、「無理しているサインかも!?」と疑ってみるといいかもしれません。
人にお願いするのが苦手という人は、「誰かと分かち合う」とか「助け合う」といった世界観が周りになく、少し厳しい世界観の中で生きてきた傾向があるようです。
中には、「近くの駅まで迎えにきてほしい」とか「〇〇が食べたいから作って」というような、ちょっとしたお願い事もしたことがないという方も。
お願いすると相手に迷惑がかかるような気がして、申し訳ない気持ちになっちゃうんですよね。
それだけシビアな世界で一生懸命生きてきたことに、「私、よく頑張ってきたなぁ」とたくさん自分を労わってあげてほしいなと思います。
もし、「分かち合う」「助け合う」「お互いさま」という世界観の中で生きることができていたら、頼み事に対する感覚も随分変わっていくのではないかなと感じます。
私たちは誰かのお役に立ちたいと思っているので、頼られてお願いされることが嬉しいと感じる人は多いですしね。
自分で自分のことを認めてあげることはすごく大事なことなのですが、人から認めてもらうことにも、同じようにかなりパワーがあります。
人から「ありがとう」を言ってもらう経験をしたり、優しい反応が返ってきたり、承認される経験をたくさん積むことで感覚が変わってくることは多いもの。
自分がちょっとしたことをするだけでも、誰かを喜ばせることができる。そう思えることが自分を肯定し、優しい世界観を作っていくことにつながっていくのです。
まずは、自分を労わりつつ、誰かのためにプチ良いことをしていくことから始めてみてもいいのかもしれません^^