自分らしく生きる

自分の気持ちがわからなくなる理由と対策

2018年10月10日

悩みがあってそれについてどうしたらいいかと思考をめぐらせることと、自分の気持ちを感じることは別物です。

色々考え過ぎて自分の気持ちがわからなくなってしまうときというのは、頭は使っているけれど、気持ちを感じることがおろそかになっているかもしれません。

自分のことなのに、自分がどうしたいのかわからないし、なのに感情だけは膨らんで胸がいっぱいで、喉のほうまで何かが溢れてくるような、そんな感覚になることがありますよね。

「感情は感じるか、感じないか、そのどちらかしかないんですよ」とカウンセリングでお話しさせてもらうことがあります。

ポジティブな感情もネガティブな感情も、両方とも感じるか、それとも両方とも感じないか(抑圧するか)その2択しかありません。

自分の気持ちがわからなくなる場合は、感情を感じないようにしてきた経緯が何かあることが多いです。

つらいことがあると、悲しみや悔しさ、怒り、切なさなどを感じているとやってられないために感情を感じないようにして抑圧します。

もしくは、自分の気持ちをありのままに出して、それを受け入れてもらえるような環境がないと、封じ込めるしか方法がなくなってしまうケースもあります。

抑圧すると一時的には楽になり、なんとか日々をやりくりできるようになったりします。

ただ、長期的にみると、感じないように抑圧した感情はなくなることはなく、ずっとくすぶり続けるため感情というエネルギーだけが溜まり、だんだん苦しくなってきます。

おすすめなのは、ポジテイブな感情もネガティブな感情も両方とも感じるような状態に戻し、かつ意識の向け方をポジティブな方に向けるやり方です。

こうすると、良いことも嫌なことも両方リアルに感じられて、自分の気持ちがわかるようになりますが、嫌なことには意識があまり向かないため、何かあっても「毎日楽しいな」と感じるようになります。

自分の気持ちがわかるようになるためには、「感じる力」を取り戻していく必要がありますが、もともと、つらくて感情を抑圧してきた経緯があるので、いきなり感じるようになるのは怖いものです。

少しずつ、ゆっくり取り戻していこうと思ってみてくださいね。

自分の気持ちがわからないという現状も、元をたどれば、悲しみから自分を守ってきてくれた経緯があります。意味があることなんですよね。

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感じる力を取り戻そうと思うとき、ひとつ注意したいのは、感情とは矛盾するものがたくさんあるということです。

例えば、母親に対して基本的には好きだけど、うるさいところは嫌いとか、相反する感情を一度に持つのが普通です。

なので、自分自身について悩んでいるときも、優しいなと思うときもあれば、冷たいなと感じるときもあるし

人付き合いについて考えるときも、仲良くしたいけど、近づかれるのは怖い、でも寂しいなど、矛盾する感情がいっぱい出てくるものです。

その矛盾を、そのままで良しとしてみてくださいね。

感情は矛盾したありのままの感情を、まるごと受け入れてもらえたときに、解放されて安心感を感じるものです。

矛盾を受け入れることができると、そこからはじめて自分なりの答えや方向性を見出すことができるようになります。

もともと人間とは矛盾だらけで、そうした色々な要素を内在することによって、深みが出てくるのだと私は思います。

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最後に、「感じる力」を取り戻すために日常でできることをご紹介します。

それは、今まで頑張ってきた自分を認めてあげることです。頑張りを褒めて、承認します。

自分に厳しすぎると、かえって動けなくなりますので、できるだけ些細なことを、しっかり褒めてあげる。

悲しいことがあってもへこたれずに、ここまでやってこれた自分に、すごいね、偉いねと言ってあげたり、忙しいのに仕事を頑張っている自分によくやってるよね、と認めてあげます。

このときに、しっかりと自分の心の中に入って感情を感じながら、心を込めて労うのがポイント。心を込めると、感情は必ず動き出しますから。

自分を褒めるのって、ベタですが、とても大切でしかもパワフルな効果があります。ぜひ試してみてくださいね。

あなたがイキイキとした感情を取り戻し楽しい毎日を送っていくことを応援しています。

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