自己完結型でひとりで頑張ってきた人に多いのが、「人に頼る」「人に甘える」これがどういうことなのかよくわからない、というお話です。
するとパートナーから「あなたは全然甘えてこないよね」と言われたりするんです。
「え? 甘えた方がいいってこと?」と思うものの、甘えるということが何をしたらいいのかさっぱりわからなくなったりします。
私も、かつては「甘えるって何それ?おいしいの?」みたいな感じだったので、戸惑いを感じたことがあります。
悩みがあったとしても「人に話したところで、何になるの? だって解決するのは私なんだから」と真剣にそう思っていたんです。
では……
「もっと頼ってくれていいのに」とか「全然甘えないよね」と言う相手側は、どういった心境でこうしたことを言っているのでしょうか?
相手の気持ちを想像してみると、「頼る」「甘える」の意味が少しずつ感覚的に理解できていくかもしれません。
もしあなたのパートナーまたは大切なお友達が何かに悩んでるみたいだけど、それを一人で抱えてあなたには弱音を見せないでいるとしたら、どう感じるでしょうか。
きっと、心配になって「あの人の力になりたい」と思うのではないでしょうか。
話を聞いてあげたいし、その悩みをどうやって解決していけばいいのか一緒に考えていきましょうよと、そんな心境になる人が多いんじゃないのかなと思います。
でも、話してくれずに全部自分で抱えこんでいたら「さみしいな~」と感じるかもしれませんよね。「私では力不足なのかな」と無力感を感じるかもしれません。
もし、あなたがパートナーやお友達から「もっと甘えてくれてもいいのに」とか「全然頼らないよね」と言われたとしたら、相手はちょぴり寂しい思いをしているのかもしれません。
あなたの力になりたいから「悩みを話してごらん、一緒に考えようよ」と申し出てくれているのです。
こうした相手の気持ちが認識できると、頼る、甘えることが、どういうことかよくわからないとしても、力になりたいと思ってくれていたその優しさはわかりますよね。
どういうことかわからないと必死に考えるよりも、相手の気持ちに思いを馳せることで、通じ合うものが出てくるんじゃないかなと思います。
昔、自己完結型だった私も半信半疑ながら、自分が思ってることや悩んでいることを「人に話す」ということを意識的にやってみたところ
ものすごく楽になった経験がありますので、人に頼るとか甘えるというのはとってもおすすめです!
気持ちが楽になった時点で、半分くらい解決しているようなものですからね。
自分一人で考えて頑張るやり方は、あるとき、限界を迎えることがあります。
いくら考えても堂々巡り。同じパターンで失敗しちゃう。どうやってもうまくいかない。
そんなときは、自分の中には答えがないときでもあります。自分一人のやり方を手放し、他人の力を借りることで道が開けていきます。
まずは難しく考えずに、自分の心のうちを、ただただ話してみるだけでいいのです。
自己完結するようになったのには、昔、話したけど理解してもらえなかったという傷があることが多いです。
どうせわかってもらえないだろうと、話す前から諦めてしまっているケースが多いです。
でも、甘えないよね、頼らないよねと言ってくれる人が周りにいるということは、少なくともその人は、「話を聞きますよ」と言ってくれているようなもの。
少しずつでも話してみて、気持ちを分かち合ってみませんか。
友人関係も、パートナーシップもお互いが自立したもの同士の方がうまくいきます。でも、それぞれ自立しすぎて相手のことは知らんぷりだと、ちょっとさみしいですよね。
お互いに自立しながらも、一緒にやる、気持ちを分かち合う。困ってるときは助け合う。
そんな関係ができたら、お互いに楽で、深い信頼関係で結ばれることができるように思います。