自分がわからないものや理解できないことを「わからないもの」のままにしておけること。わからないと思うことは「わからないことがわかった」ということ。
このように考えられると無理な力が要らずに大きな流れに沿えるようになると思います。
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例えばこんなケースです。
結婚を前提に付き合いはじめた彼。でも彼は自分の好きなときにしか連絡をくれないし、自分勝手で私はいつも振り回されている。
そんな彼から「ほんとうに結婚する気あるの?」と聞かれて、私は一瞬つまって「うん」ってすぐに答えられなかった。
彼のことは好きなんだけど、でも彼は自分勝手だからこれからうまくやっていけるか不安で本当に彼でいいのかなと疑問に感じてた。それが態度に出てしまったみたい。
それ以来、彼はトーンダウンして連絡がこなくなってしまった。もしかしたら私が結婚に前向きじゃないと感じたからかな・・・。
もう彼とはダメなんじゃないかなって思っちゃう。サヨナラしたほうがいいのかな。
「彼のことは好きだけど不安要素もあって結婚相手は彼でいいのかわからない」。きっとこれが彼女の素直な思いだと思うんですよね。
でもなんだかぎくしゃくしちゃって、そうするともう彼は私のこと好きじゃないかもしれないと不安になって、もう別れた方がいいのかなと思い始めちゃう。
ケースにもよるでしょうが、白黒はっきりしなきゃいけないと思い込んでいる人は、あいまいさを受け入れることが苦手のようです。
不安が大きくなると、その不安を持ち続けることがつらくなって、こんなにつらいのなら、さっさと関係を終わらせてしまった方が楽だと思うこともあるようです。
結婚したいのかどうかわからないのなら「わからない」ままにしておいて、やっぱり違うと思うか結婚したいと思うのか、どちらかに結論が出るまで検証してみようと考えてもいいですよね。
恋愛に限らず対人関係においても、ちょっと嫌だなと思うことがあったり、相手が理解できない行動をとった場合にもうダメだと思ってすぐに関係を切ってしまうのは白黒思考だと思うんですよね。
白黒思考がダメというわけではないのですが、それをやると頻繁に関係を切らなきゃいけなくなるので結構大変なんです。
どんどん切って周りに誰もいなくなっちゃった、となっては自分がつらいですしね。
不安要素が出るたびに彼と別れていたら、不安が全くなにもない完璧な彼を求めるようになってしまうかもしれません。
白黒思考になる人は、安心安全を確認するために石橋をたたいて渡る傾向があって、さらに「答え」を求める人が多いように感じます。
その「答え」とは「正解」のこと。
よくわらからないから、とりあえずやってみようと考えられる人はあいまいさを受け入れられることが多いです。
正解を求めたくなるその裏には、失敗したくないとか傷つきたくないという心があります。
もちろん傷つくのは嫌ですが、そうした自分の中の恐れと向き合っていくことが大事かなと思いますね。