カウンセリングではご相談をうかがううちに、無意識にあった本人もびっくりするような思い込みが出てくることがあります。
例えば、こんなケースです。(同意を得て書かせていただいてます)
その女性は断るのが苦手な人でした。
セミナーで出会った人と後日お茶をして、最初は「同世代だし友達になれるかな~」と思っていたのに、「だんだん変だな・・・」と感じさせる雰囲気に。しまいには、投資話に誘われました。
よくわからないなと思いながらも、急な話に慌てて冷静さを失っていると、あれよあれよという間に次に会う日の約束を取り付けられていました。
やっぱりおかしいよねと思った彼女は「私には向いてないと思うので」とお断りメールをしたのですが
相手から「人の話を聞くことすらできないってこと?それはないよね。そういう建前いらんし、本音で付き合おう^^」と半ば挑発のような返信が。
それから、彼女は動揺して、得も言われぬ漠然とした不安に駆られました。
会う日まで決めたのに断ったのが悪かったんじゃないかと罪悪感を持ち、とにかく怖い、どうしようと自分の中がぐらぐらしてしまったんです。
実はこういう相手は、彼女が罪悪感を持ってるのをわかってて敢えて罪悪感を刺激してくることも多いんですね。
相手が罪悪感を煽るようなコメントをしてきても、別に悪いことをしてるわけじゃないし、それこそ罪悪感を持ったらカモになっちゃいますよ(>_<)と私は言ったんですが
彼女は「えーん、確かにそうですよね~( ;∀;)」と困惑していましたが、ここでふと疑問が。
なんでそんなに挑発されると弱くなってあたふたしてしまうんだろうか…?
話を進めていくと、彼女の中には「私は決定権や選択権を持ってはいけない」「相手に全ての主導権があって私は何も言うことができないし、言ってもいけない」という強力な思い込みがあることがわかりました。
実はこれ、彼女がお父さんに対して抱いていた気持ちでした。
お父さんは権威があって怖くて、お母さんはお父さんにいつも服従していたから、彼女もそれに倣って服従するスタイルを取っていたんです。
なので、特に男の人に対して怖いと思うと、言うことを聞かなきゃいけないような気持ちに無意識でなっていたんです。
彼氏に対しても、ちょっとだけ遠慮したり言うこと聞かなきゃいけないような感覚が残っていることにも気づきました。
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「なんで私こんなふうに反応しちゃうんだろう?」というところには、何かしら思い込みや理由があります。そこに気づくことができたらまずOK。
気づきさえすれば「決定権はむしろ持たないといけないんだ」と改めて確認することができますからね。
彼女も「ノー!と言える自分になります」とおっしゃっていました。
怖いって感じるときは、その怖さを感じていた自分に寄り添ってあげたり、男性の優しさを受け取っていくアプローチをとっていくこともあります。
家族との関係ってやはり人間関係の原点になっているので色んな影響があります。
自分をよりよくするための気づきとして使っていければいいんじゃないかなと私は思っています。