人付き合いに苦手意識がある人や「親しい人があまりいないんです」という人とお話していると、「(職場の人、グループの人等)全員に平等に接しなくては・・・!」と思い込んでいることが多いんです。
子どもの頃の教育などで「みんな仲良くしましょう」という風潮は確かにありましたし、大人からそういうふうに教えられてきたからかもしれませんが、「みんなと仲良く」という考え方が自分を苦しめているケースがあります。
みんな全員と平等に仲良くしようと思っても、実際のところは、合う合わないがありますから
平等にしようとすると、仲良くなれそうな人からは遠ざかり、合わない人とは無理に距離を近づけることになってしまうので、結局誰とも仲良くなれないという状態になりがちです。
そして、自分の好き嫌いを抑えて平等に平等に・・・と思っていると、そのうち、どの人が好きなのかもわからなくなってしまいます。それでは悲しいですよね。
そんなとき、私は「みんなに平等に接しなくていいんですよ」とお伝えしています。
平等に接しようとするよりも、誰か合いそうな人を一人でもいいから見つけてみる。そしてその人に興味を持つ。これをやった方がはるかに親しくなれます。一人ができたら、次の人へすすみます。
もちろんみんなと仲良くできたらそれは素敵なことですが、実現できるようになるためにはまず自分の好き嫌いを認めてからです。
嫌いがわかっていないのに、好きは見つかりませんからね。
合う人とは、より親しく。合わない人とは、適切な距離をとって合わないなりに付き合う。
平等にしなくちゃと思って、苦しくなって悩んでいる人というのは、好き嫌いがはっきりしてるのですが、根底には「人が好き」という気持ちを持っています。
これは今までお会いした経験上そう思います。
人が苦手で、親しい人がなかなかできない。ひとり行動は好きだけれど、でもやっぱり人が恋しい。人が好き。
不器用かもしれませんが、人に対する優しさは人一倍持っている人たちだと思います。
まずは自分の好き嫌いを許してあげませんか。自分の中にある素直な気持ちを認めてあげませんか?
もし、自分の好き嫌いを認めてあげられるようになったら「みんなと仲良く」という呪縛で苦しむことはなくなりますし、余分なことは考えずにもっと気楽に人の輪へ飛び込んでいけるようになります。
まずは自分を許してあげることからはじめていくといいんじゃないかなと思います。