仲良くなるのに時間がかかることで悩んでしまうってすごくわかるんですよねぇ。
相手の人柄もなんとなく見えてきて、この人なら大丈夫そう(私を攻撃するようなことはないだろう)と安心したころには
その相手は、自分の元を離れて他の人と仲良くし始めていた。なんていうこともありますよね。
誰しも、親しくなるまでの過渡期は相手がどんな人なんだろう?と気になるものです。それは相手側から見てもそうなのですよね。
仲良くなるまでに時間がかかる人は無意識のうちに、相手と自分の間に壁をつくっています。
ちょっと引き気味になっているので、相手からすると「あれ?この人は私のことあんまり歓迎してないなぁ。話しかけない方がいいのかな?」と思われていることがあるのです。
自分としてはそんなつもりは全くないんですけどね。
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ある人のお話です。
映画や話題のエンタメ情報などを見ても、特に、感想らしい感想が自分の中で沸いてこないという人がいました。
反応がないと自分で思っていたので、どう思う?と聞かれることが苦手でした。
でも色々と話を聞いていくと、その人には「自分の思ったことを正確に伝えなければならない」という思い込みがあることがわかったんです。
子供の頃に、「ちゃんと伝えなきゃ」と思って自分の感覚を適切な言葉に置き換えようとしていたら答えるのに時間がかかってしまった。
周りの大人はせっかちでその人が口を開くのを待ってくれず「もう、グズなんだから」そうひと言、言いました。
純粋だったその人は「そうなんだ、私、グズなんだ」と思っちゃった。
そして大人になった今グズな私がバレたらどうしよう!という怖さを感じて必死で自分を隠します。
どうやら、そういった隠したい私があったことで人との間に壁をつくって自分を守っていたようなんです。
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なんとも悲しい出来事ですが、こういった事例では子どもの頃の一生懸命だった私を癒してあげるといいかなと思うんですね。
当時、安心して自分の思っていることを伝え、肯定的に受け止めてもらうという経験ができなかったのかもしれません。
グズな私、というのは誤解なんですよね。バレたら嫌われちゃう!と思うのですが、隠すのではなく、苦手を克服するのでもなく寄り添い受け入れていくのがカウンセリングで行うアプローチです。
打ち解けるのに時間がかかる場合は何か自分を隠そうとしていることが多いんです。
どんな自分だから良くないって思っているのでしょうか?そこにヒントがあると思いますよ。