社会は怖いところだと漠然とした不安を抱いてしまうと、人が大勢いるところは意識せずとも緊張してしまうものです。
人がたくさんいる職場はしかり。そうでなくてもセミナーに参加したときや飲み会やパーティなどでも、くるりと周りと見渡すと知らない人、知ってるけどあんまり親しくない人がいっぱい・・・
すると、心の中では「社会VS私」みたいな構図が生まれ、社会から自分が分離していきます。
学校や会社で人間関係がうまくいかなかった経験があると、「学校や会社=社会」のイメージになりやすいので、社会は怖いという感覚を持ちやすくなるようです。
これに関しては私もしばらく持っていましたからね、この感覚を。
その場にいる誰かに何かをされたわけではないし、何もないのに、でも怖~って感覚がなっちゃうんですよね。
こういう感覚があると、人と仲良くしていこう、仕事で活躍していこうとしたとき、どうしてもネックになってきやすいのです。
どこに行っても知らない人には出会いますからね。
たとえば、仕事で、研修講師などをする役目を仰せつかったとします。
あなたの前にはずらっと30人の生徒さんが座っています。(100人でも300人でもいいです)
ここで社会は怖いところ、という不安が発動したら?? 生徒さんからじっと見つめられるだけで相当怖いですよね。
私のアラを探しているんじゃないか?
ダメ講師って思ってるんじゃないか?
教え方へったくそ、とか思ってない?
あ、あの人、眠そう!
あの人、まったく表情変わらないぞ!
もしかして退屈だった?
内容がマズかった??
どうしよ、どうしよ、
今さらどうにもできないよ~( ;∀;)
そんなこんなを考え出したらもうぐったりで、人前に出ようものなら胃が痛くなりそうですね。
こんな感じになるのは、社会は怖いところ、すなわち私の目の前にいるあの人たちは私の粗探しをしてダメ出しをしてくる人たちなんだ、とじつは自分がそう思っている・・・というわけなのです。
まぁ、なんと( ゚Д゚)
自分の投影なんですよね。
もし、目の前にいる生徒さんたちのことを、意欲があって、今日の研修を楽しみに来てくれている人たちだ、という目で見ていたら、どう感じるでしょう?
もしくは、今日来てくれる生徒さんのために、これこれを伝えたい、わかりやすく説明しよう!と自分のできることに集中していたら・・・?
社会は怖いところという目で見ていたときとは違う感覚になるかもしれませんね。
こういう感覚的なことは過去の経験から発生した感情が絡んでいることも多く、たったひとりで立ち向かって頑張ろうとすると、なかなかうまくできないものなのです。
社会からの分離の反対は親密感。誰かとつながりをつくっていくことでやりやすくなるのですね。
カウンセリングではいろんな感情を扱います。
どんなふうに感じてもあとは使い方の問題だけなので、安心できる場所で、自分の中にあるいろんな感情や感覚を扱う練習をしていくといいですよ。
そのほうが楽でずっとカンタンなのです。