幸せになりたいのに、心のどこかで躊躇してしまうとき、私たちの中には「恵まれていてごめんなさい」という罪悪感があるようです。
この罪悪感があると、親から愛されていて経済的にも困ったことがなかったのに、なぜか苦労性になったりもします。
いろいろな人とお話していると「自分だけ幸せになるのは嫌だ」と思っている人がとても多いことに気づかされます。
自分のまわりにいる人たちも一緒に幸せになりたいんですよね。
なのに、周りにいる人は苦しんでいるのに、自分だけ幸せになることはできないと感じて心苦しくなってしまうようです。
オーソドックスなところでは「大切な誰かの幸せを応援する」と、「自分だけ恵まれていて申し訳ない」という罪悪感を手放していくことができるのですが
今回は、少し違う角度からアプローチします。
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大切な人の幸せを応援するときに、どこでつながっていくかというお話です。
人と関わるときには、いろいろなつながり方があります。
「恵まれていてごめんなさい」の罪悪感にはまってしまうときは、大切な誰かと痛みでつながっているケースが多いんですね。
「あの人は幸せではない、苦しんでいる」という痛みに共感しているのです。
でも罪悪感を手放して一緒に幸せになっていきたいと思うのなら、痛みに共感(共鳴)しているだけではうまくいきません。
ここで少しカウンセラーの視点をお話したいと思います。
「そんなにいつも人の悩みを聞いていて、苦しくならないんですか?」というのは、カウンセラーが一番よく聞かれる質問なのではないでしょうか。
確かに最初の方はよく落ち込んでいたりしましたが、今の答えはNOです。
辛く苦しいお話を聞いて涙が出たりすることはもちろんありますし、どうすればいいのか悩むこともあります。
でもクライアントさんの素晴らしさを常に見続けることを意識していますし、「こうしたら良くなるだろう」というビジョンの方を見ているので、苦しさだけに飲まれてしまうことはないのです。
話を戻します。
自分の大切な人が幸せそうではないときには、その人の価値を信頼することが何よりも大切なんですよね。
苦しさに共感してもらえると、私たちは受け止めてもらえたと思ってホッとします。
でも幸せになる方向へ舵をきろうとしたときには、いつまでも苦しさに共感しているだけでは足りなくて、「良い私」「価値ある私」を見つけてもらえた方がパワーが出るのです。
あなたの大切な人と一緒に幸せになりたいと思うのなら。
まず、いつでも対等性を意識して、自分が下にさがらないこと。(罪悪感があると、どうしても下にさがってしまいがちですから)
そしてあなたの大切な人の価値や魅力、才能を誰よりも信頼し続けることをしてみてください。
そうすれば「幸せになることへの罪悪感」はあまり意識せずにいられますよね。
私がよく教えてもらったことの1つに「心配は自分のため、信頼は相手のため」という言葉があります。
大切な人と一緒に幸せになるために、「心配よりも信頼」で相手にパワーを送ってあげましょうね。