日常に役立つ心理学

「私が悪い」と捉えるのは考え方の癖

2018年5月16日

カウンセリングが進んでいくと、クライアントさんは本当に自分で気づいていくからすごいなと思います。

「どうしても被害者になる癖があって誰かを加害者にして、やらされてる!とか思ってしまうんですよねぇ・・・」とか「私がこうなったのは、あんた(親)のせいだと言いたくて、良くなってやるもんか、とつい思っちゃうんですよねぇ・・・」とか。

そういったコメントを聞くと「良い気づきですね~」と思わず口から出ちゃいます。

わかっちゃいるけど止められないというのはあるのでしょうが、そういった考え方の癖に気づくことができるというのは、客観的かつ冷静な目線がないと難しいと思うんですよ。

だから気づいていることがまず、すごい!

私は被害者、誰かが加害者という構図だったり、とにかく「私が悪い」と解釈したりすること。無意識で行われていることが多いのですがこういった考え方は実は癖なんです。

例えば子供の頃に仲間外れにされたとか、親が自分を否定してきたとか、なぜそうなったのか理屈がわからないと私たちはまず「自分が悪いんじゃないか?」と疑います。

もし「自分が悪い」のであれば、そうなったことの説明がつくから。

しかし実際には、相手の機嫌が悪かったとか、相手が不安だったとか自分以外の原因から起きていることも多いのです。

でも子供の頃にはそんなことわからないので「私が悪いんだ」という考え方の癖だけが、今に残ってしまう。

仮に、誰かのせいにしていても自分のせいにしていても、結局はベクトルが違うだけで、「自分を責めている」ことに変わりないんです。

自分を責めていると、一番勿体ないのは身動きが取れなくなっちゃうこと。そして周りの人のことが見えなくなっちゃうこと。

本当は、「こうしたかったのにできなかった」という何かをやりたかったという思いがあるのに、次第に自分を罰すること自体が目的にすり替わっていっちゃうんです。

私も自分責めのループに入っていたときがありましたが、責めても物事はほんとうに良くならないんですよ。身動きが取れないということは現実が変化していかないということなんです。

もし幸せになりたいと思うのなら、自分を責めたり、自分の至らないところに焦点を当てるだけではなく、自分の良さをしっかりと受け取ることも必要。

バランスが自分責めに傾いているときは、特に、自分の良さを見ていく。そっちの方向に頑張る、というのがおすすめです。

自分の良いところを見つけていく方向の方が、楽しい努力です!最初はちょっと抵抗出ますけど慣れてきたらいかに効率が良いかわかるかと。

考え方の癖なので、自分を責める癖が作れるなら、自分を褒める癖とか、自分の良いところを見つける癖も作れるわけです。

できないことがあってもOKだし苦手なことがあっても良い。たまには悪態ついてもヨシ。ジタバタしてもいい。

それでも自分の良さを冷静に自覚していくことができると、今まで使えていなかった色んな力が使えるようになります。

「私にそんないいところあるんだろうか?」と不安になるときは、「良いところ」のハードルが高くなっているときかもしれません。ちょっとした良いところであっても実はそれがとても大事。

些細なことを丁寧に拾っていける人が大きな幸せを掴むことができるのです。

今日一日の中であったちょっとした自分の良いところ、自分が頑張ったこと、少し前進したところ何でもいいので褒める癖をつけていきましょう。

その上で、さらにですが・・・自分で気づけない、自分の良さは人に見つけてもらうと早いです。

自分で自分の良いところを見つけていくこと。他人に自分の良いところを見つけてもらうこと。この2つを同時に行っていくとバランスが良くなるのでおすすめです。

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