「張り合ってくる人に振り回されて、職場に行くのがしんどい…」そんなあなたへ
「こちらは普通にしているだけなのに、なぜか妙に対抗心を燃やされる…」
そんな、張り合ってくる人に困っていませんか?
この記事では、張り合われやすい人の特徴と、相手の心理の裏にある感情、
そして自分をすり減らさずに済む関わり方について、心理カウンセラーの視点からお伝えします。
張り合ってくる人に狙われやすい人の特徴とは?
まずは、「張り合われやすい人」にはどんな特徴があるのかを見ていきましょう。
私がこれまでカウンセリングで見てきた中で、「張り合われやすい人」には、ある共通点があるなと感じています。
たとえば、
- アピールせず静かに努力している
- 結果を出してもひけらかさない
- 人を優先しがちで、NOの後は罪悪感に悩みやすい
- 周囲から信頼されているが、自分では目立っている実感がない
こうした、「控えめだけど結果を出している人」は、ターゲットにされやすい傾向があります。
アピールしないからこそ「この人なら張り合えば勝てそう」「反論してこなさそう」と思われて、
優位に立ちたい人から狙われやすくなることもあるんです。
張り合ってくる人の心理にある3つの感情
張り合ってくる人は、決して「あなたが悪いから」対抗してくるわけではありません。
その裏には、たいてい次のような心理があります:
- 劣等感や自己肯定感の低さ
- 上下や勝ち負けで人間関係を測るクセ
- 「自分がどう見られているか」に常に不安を抱えている
こうした背景を持つ人は、他人と比較して自分の立ち位置を確認しようとする傾向があります。
だから、あなたが何もしていなくても、自然体で仕事をこなし、周囲からの信頼を得ているだけで、
相手にとっては「自分より上の存在」と映ってしまうんです。
しかもあなたは、張り合ってこない。
それが余計に「自分は相手にされていない」と感じさせ、モヤモヤや怒りが湧いてしまうことも。
その結果、あなたに対して勝手にライバル心を燃やし、張り合うような態度を取ってくるのです。
でも、これはあなたのせいではないですからね。
あなたが自然体でやれているからこそ、相手の中の「比べたくなるクセ」が反応してしまっているだけ。
ちなみに、「無視すると悪いかな」「ちゃんと対応したほうがいいのかな」と、つい丁寧に向き合おうとする方もいるかもしれませんが
実は、そこに無理に気を遣う必要はありません。
なぜなら、張り合ってくる人は、反応してもらうことで安心したり、優越感を得ようとするケースもあるからです。
あなたが真面目に対応すればするほど、逆に相手の対抗意識に火がついてしまう。
そんな悪循環を避けるためにも、無理に関わらない距離感が大切になってきます。
職場で張り合ってくる人と疲れず付き合う3つのコツ
では、どうすれば疲れずに関わっていけるのでしょうか?
張り合ってくる人と接するときは、「どうやって相手を変えるか」よりも、「どうやって自分を守るか」に意識を向けることが大切です。
相手の心理構造を理解したうえで、無理なく距離を保つ関わり方を意識していきましょう。
カギになるのは、“まともに戦わない”と決めること。
そして、“ふんわりかわす”スタンスです。
ここでは、相手に振り回されず、自分を守るための具体的な方法をご紹介します。
①あえて相手を立てて返す
「〇〇さん、すごいですね!さすがです^^」
相手の勝ちたい欲を一時的に満たすことで、対抗心を鎮める上級テクニックです。
②温度をのせずにさらっと返す
「そうなんですね〜^^」
共感でも否定でもない空気感の返答で、張り合う気がないことをにじませます。
③距離感あるリアクションを心がける
「へぇ〜、なるほど…(と視線を逸らす)」
オープンなリアクションではなく、あくまで「距離を取った反応」に変えることで、“この人には入り込めないな”という空気が生まれます。
あなたは悪くない。
まず“心の土台”を整えよう
張り合ってくる人に振り回されやすいのは、それだけあなたが魅力や実力を持っている証でもあります。
だからこそ、自分のペースや心のゆとりを守ることが大切です。
そのためには、「なんとかしなきゃ」と反応しすぎず、相手との間に余白をもたせられる心の土台を整えていくことが、最初の一歩になります。
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✍この記事を書いた人
心理カウンセラー・高見綾
職場の人間関係に悩む女性をサポートし、のべ4,000件以上のカウンセリング経験あり。 「感情の扱い方」や「心の境界線の築き方」など、自分を大切にしながら働くための心理サポートを提供。 著書『ゆずらない力』(すばる舎/韓国語翻訳出版)、NHK「あさイチ」、読売新聞「発言小町」などメディア掲載多数。
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