今日は、お仕事などでステップアップしていくときによくテーマになるお話について書いてみますね。
新入社員や初心者といった新しく始めていくステージのときは、それはそれで慣れたり覚えたりするのに大変なのですが
「うまくできないこと」が当たり前だと捉えると、その意味ではまだ気楽なのかもしれませんね。
次第に経験を積み、中堅になったり後輩ができたりするようになると、ステージがちょっと変わります。
「ちゃんとしなくちゃいけない」という気持ちが強く出すぎてプレッシャーがかかり苦しくなる人もいますし
中には、無意識のうちに抵抗が出て先に進まない(進めない)で、いつまでも同じステージに留まってしまう場合も。
または、自分ができるようになった分だけ後輩のアラが目立ち、なんでこんなこともできるようにならないのかとプリプリしちゃうこともあるかもしれません。
最後の1つは少し傾向が違うんですが、最初の2つなどは「上に立つ者とは、こういう人だ!」みたいなイメージが自分の中にあり
たとえば、上に立つ人は完璧でなければならない、上に立つ人はできる人でなければならない、上に立つ人は後輩や部下の面倒をみなければならない、など
かつて自分が上司を見たときに抱いていた思いが、そのまま自分に返って来る、ということがあるようです。上司や先輩に代表されるような目上の人、親なども含みます。
その人たちに厳しい眼差しを向けていたら、自分もそういう目で見られていると感じてしまう、という投影の法則が働いているようなのです。
心理学的には「権威との葛藤」と言われるものです。
このテーマはかなり幅広くてかついろんなステージがあり一回で語り切れるものではないので、そういうものがあるんだなぁってひとまずは思っておいてくださいね。
こういうお話が出るとカウンセリングでは「誰か、親や上司、先輩などで許せない、って思ったことのある人はいますか??」と聞くことがあります。
前に進むために権威(親や上司、先輩など)を許し、不完全な自分も許していくという流れになるのですが、かんたんに言えば「負ける力」なのかな~って最近は特に思います。
負ける力って、なんなのよって話ですが
一般的には、ちょっと嫌な話ですが、自分は周りの人より優秀だ、デキる私だ、幸せだ、みたいに無意識のうちに競争して勝ちたいと思っていることが多いと思います。
日々の中で劣等感を感じるということは、競争意識のある裏返しでもありますから。
でも、仕事でステップアップしていくときって、周りの人に勝ち続けるというよりも、上手に負ける力みたいなのがあったほうが自分も楽だし、周りのひととの関係性もうまくいくんじゃないのかなって思うんですよね。
あくまでも対人との関係で勝ち続けるということは、片方には優越感を、もう片方には劣等感をもたらしやすいのです。
もちろん優越感を感じている間は気持ちがいいですが、それは簡単に劣等感にコロッと変わるものですし、その世界の中にいるといつまで経っても気が休まらないことが多いので
優越感や劣等感、競争という枠内から出て、「負ける力=相手へのリスペクト」があるとお互いに楽だし、仕事のステージも先に進みやすくなる・・・と私は最近ひしひしと感じるようになりました。みなさんはどう思われますか?