自分にだけ冷たい態度を取られると、「私に何か問題があるのではないか」と考えてしまいやすいものです。
でも、相手が冷たい態度を取る理由は、あなたに原因があるとは限りません。嫉妬や競争心があったり、相手自身が不安を抱えていたりすることもあります。
この記事のハイライト
- 職場で自分にだけ冷たい人がいると、「私に問題があるのでは」と考えてしまいやすい。
─ しかし冷たい態度の背景には、嫉妬心・競争心・相手自身の不安や自信のなさが関係していることもある。 - 自分にも反省するところがあれば、そこは次に活かせばいい。ただし、「私は人間関係がうまくいかない」「自分に問題がある」と自分を責めすぎる必要はない。
- 一人で考え続けていると、「私が気にしすぎなのかな?」と自分でもよく分からなくなることがある。信頼できる人に話すと、自分の気持ちを整理しやすくなる。
- 似たような人間関係が繰り返されるなら、どんな相手や場面で自分の「心の癖」が出やすいのか見つめ直してみるとよい。
- 相手を直接変えることはできなくても、自分の関わり方が変わったことで、結果的に相手の態度や人間関係が変わることはある。
なぜ、自分にだけ冷たくするの?
職場に自分にだけ冷たい態度をする人がいると、「なんで私だけ?」と気になりますよね。
つい、「私に何か問題があるのでは」と考えてしまうこともあると思います。
これまでさまざまなご相談をいただいてきましたが、原因は本当にいろいろです。
例えば、嫉妬心や競争心から冷たい態度を取る人もいます。
周りの人を敵・味方にはっきり分けるタイプで、何かのきっかけで敵側に入れられてしまっているケースもあります。
一見、自信満々に見えても、実は不安が強かったり、自信のなさを抱えていたりする人もいます。
「私が何かしたのかな」と思っていても、相手のことや、それまでのやり取りを詳しく見ていくと、「これは相手側の事情も結構ありそうだな」と分かってくることも少なくありません。
相手の心理が分かれば、「私に問題があるから冷たくされているわけではないのかも」と、ちょっと見え方が変わってきますよね。
心理学では「相手を変えることはできない」と考えます。
「あの人が変わってくれないと、私はラクになれない」と思っていると、自分の気持ちは相手次第になってしまいます。
それは、しんどいですよね。
相手を直接変えることはできなくても、自分の感じ方や捉え方、相手との関わり方は変えていくことができます。
モヤっとすることがあっても、以前ほど引きずらないでいられる、そんなふうに変わっていくことはできるんです。
ここからは、どのケースにも共通して意識していただきたいことをお話しします。
| ステップ | やること | なぜ効くか |
| ①自分を責めすぎない | 「私は良くやっている」と自分を認める | 相手が冷たい態度を取ってきても、「私が悪いのかな」と自分を責めすぎずにいられる |
| ②一人で抱え込まない | 信頼できる人に話してみる | 自分の気持ちを整理しやすくなり、一人で考え続ける状態から抜けやすくなる |
| ③心の癖を見つめ直す | どんな相手や場面で、自分の「心の癖」が出やすいのか見つめ直す | 自分の癖に気づいてバランスを整えると、人間関係も変わりやすくなる |
まず自分を責めすぎないこと
1つ目は、自分を責めすぎないということです。
自分にだけツンケンしたり、冷たい態度をしてくる人がいると、「私が何かしたかな?」と自分の言動を思い返すこともあると思います。
もし「ちょっと、はっきり言いすぎたかも」「もう少し違う言い方があったかな」と思うところがあれば、それは次に活かしていけばいいんです。
けれど、「私は人間関係がうまくいかないなぁ」「自分に問題があるのでは…」と責めすぎる必要はないですからね。
自分を責め続けていると、だんだん自信がなくなって、相手のちょっとした態度にも傷つきやすくなります。
「私はよくやっている」「ここはちゃんとできている」
そんなふうに、自分の頑張りはしっかり認めてあげましょう。
「私は私なりに精一杯やっているんだ」と思えていると、相手が冷たい態度を取ってきても、自分を責めすぎずにいられますよ。
問題を一人で抱え込まない
2つ目は、問題を一人で抱え込まないということです。
自分にだけ冷たい態度をする人がいると、
「今のって、どういう意味だったんだろう?」
「やっぱり私のこと嫌いなのかな?」
「私が気にしすぎなのかな?」
と、一人でいろいろ考えてしまうことがありますよね。
けれど、考えても答えが出なくて、だんだん自分でもよく分からなくなってくると思うんです。
そんなときに、「今日こんなことがあったんだけど、どう思う?」と話せる人が一人でもいると、「私は、あの言い方が嫌だったんだな」と、自分の気持ちを整理しやすくなります。
それに、誰かに聞いてもらうことで、相手の言動について一人で考え続ける状態からも抜けやすくなります。
もし身近に話せる人がいなかったり、相談してもなかなか分かってもらえなかったりするときは、カウンセラーを使っていただけたらと思います。
それだけでも、少し心に余裕ができると思います。
自分の心の癖を見つめ直す
3つ目は、自分の心の癖を見つめ直すということです。
もし、今回のように、似たような人間関係が何度も繰り返されていたり、特定のタイプの人といるといつもしんどくなったりするのであれば、自分に何かパターンがないか見てみるといいと思います。
例えば、相手を傷つけたくなくて、先回りして気を使いすぎてしまう。
何かうまくいかないことがあると、「やっぱり自分に問題があるのでは」と自分を責めてしまう。
分かってもらえないことが続くと、反対されないように理由や根拠を固めすぎてしまう。
人から認めてもらえると安心するけれど、「本当にそう思ってる?」と疑ってしまう。
こうした心の癖は、誰にでも何かしらあるものです。
大事なのは、「この癖があるからダメ」と考えることではなくて、自分はどんな相手や場面で、こういう反応をしやすいのかな?と見てみること。
例えば、誰に対しても気を使いすぎるわけではないけれど、「この人を傷つけたらいけない」と思う相手には、必要以上に先回りしてしまうこともあります。
逆に、「どうせ分かってもらえない」と思う相手には、反対されないように自分の考えや理由を固めすぎてしまうこともあります。
それだけ準備したのに思ったような反応が返ってこないと、余計にイライラしてしまうこともあるかもしれません。
自分の癖が分かってくると、「今回はちょっと気を使いすぎていたな」「最初から身構えすぎていたかも」と気づけるようになります。
何事もバランスなので、偏りを少しずつ調整していけると、自分もラクになりますし、人間関係が変わってくることもあります。
先ほど、「相手を変えることはできない」とお話ししましたが、自分の関わり方が変わったことで、結果的に相手の態度まで変わってくることも、実際にあります。
不思議なことに、自分に冷たい態度を取っていた人が、異動や退職などでいなくなるケースも何度か見てきました。
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よくある質問
「自分に何か問題があるのでは」と思いやすいですが、必ずしもそうではありません。嫉妬や競争心があったり、周囲を敵・味方に分けて考えるタイプだったり、相手自身が不安や自信のなさを抱えていたりすることもあります。相手のことや、それまでのやり取りを見ていくと、「これは相手側の事情も結構ありそうだな」と分かってくることも少なくありません。
上司だと、仕事上どうしても関わらなければならないので、距離を取りにくいですよね。仕事について指摘されていることと、自分そのものを否定されていることは別です。自分にも見直したほうがいいところがあれば、そこは次に活かせばいい。でも、上司の冷たい態度まで全部「私が悪いから」と考えなくていいんです。一人で抱え込まず、信頼できる人に相談することも大切です。どうしてもしんどい場合は、異動を申し出るなど、環境を変えるという選択肢もあります。
相手を直接変えることはできませんが、自分の関わり方が変わったことで、結果的に相手の態度まで変わってくることは実際にあります。また、不思議なことに、自分に冷たい態度を取っていた人が、異動や退職などでいなくなるケースも何度か見てきました。今の状態が、この先もずっと続くとは限りません。
自分にだけ冷たい態度を取られているからといって、必ずしも自分に問題があるわけではありません。ただ、似たような人間関係が何度も繰り返されていたり、特定のタイプの人といるといつもしんどくなったりするのであれば、自分の側にも何かパターンがないか見てみるといいと思います。大事なのは、「この癖があるからダメ」と考えることではなくて、自分はどんな相手や場面で、その癖が出やすいのかな?と見てみることです。自分の癖が分かると、必要なところを少しずつ調整していけるようになります。
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