部下や家族のことを「なんとかしなきゃ」と抱えて、距離が近すぎてしんどい。境界線を引こうとすると、今度は罪悪感が出てくる。それは、自分の不安と相手の問題が混ざっているサインです。罪悪感が出ても、すぐになんとかしようとしない——そこから、ちょうど良い距離が見えてきます。
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この記事のハイライト
- 部下が「辞めたい」と言ったとき、家族が落ち込んでいるとき。なんとかしなきゃと体が先に動いて、何もしないと「私が悪い」ような感覚になる。
- 「相手の問題は相手のもの」と聞いても、実際の場面では罪悪感が出てくる。それは、自分の不安と相手の問題が混ざっているサイン。
- その罪悪感は、目の前の問題というより「誰かをがっかりさせる怖さ」が反応しているのかもしれない。長年続けてきたパターンなので、時間がかかる。
- 意識するのはひとつ。罪悪感が出ても、すぐになんとかしようとしないこと。どんなときに罪悪感が出るのかを一緒に見ていくと、本人なりのちょうど良い距離が見えてくる。
部下が退職を考えていると聞くと、体が先に動いてしまう
部下が「退職を考えています」と言ったとき。
なんとかしなきゃ。
助けなきゃ。
と、頭より先に体が反応することはありませんか?
彼の機嫌が悪いと、「私、何かした?」と理由を探してしまう。
放っておくと、冷たい人みたいだし、見捨てたみたいで、どこか「私が悪い」ような感覚になる。
今日は、なぜ「何もしないと悪い気がしてしまうのか」。
そして、境界線を引くためにできる、たった一つのことについてお話しします。
そしてこの話を、あとからゆっくり振り返れるように、無料の小冊子もご用意しています。
「私がなんとかしなきゃ」と思うほど、境界線は崩れていく
「私がなんとかしなきゃ」という気持ちが強いと、時間は削られ、頭の中は誰かのことで埋まっていきます。
相手との距離も近くなりすぎて、しんどくなりますよね。
これは、自分の不安と、相手の問題が混ざっている状態です。
境界線が曖昧になると、「支える」と「背負う」の違いがわからなくなります。
やってあげる関係を続けていくと、相手も「やってくれるのが当たり前」になりやすい。
これは仕事だけでなく、プライベートでも起きます。
部下が「最近しんどいです」と言ったとき。
私の指導が悪かった?
このまま潰れたらどうしよう。
助けないといけない。
胸のあたりがざわっとする。
あなたは、相手の気持ちにきちんと応えようとする人です。
だからこそ、何もしないと“無責任”のように感じてきますよね。
境界線を引きましょうと言われても、罪悪感が出てきて動きづらい。
ここが、多くの方がつまずくポイントなんです。
境界線が引けない本当の理由
その罪悪感は、どこから来ているのでしょうか?
少しだけ、子どもの頃を思い出してみてください。
家の中で誰かの機嫌が悪くなると、空気が重くなった。泣いたり怒ったりすると、「いい加減にして」と言われた。
その場をなんとかしようとして、親の機嫌が悪くならないように振る舞ったり、自分の気持ちを抑えて過ごしていた。
カウンセリングでお話を伺っていくと、そういったお話が出てくることがあります。
いま出ている罪悪感は、目の前の問題というより、「誰かをがっかりさせる怖さ」が反応しているのかもしれません。
境界線の問題は、長年続けてきたパターンが関係していることが多いです。
だから、ちょっと時間がかかるんですよね。
境界線を引くために、たった一つだけ意識すること
では、どうすればいいのでしょうか。
境界線を引くために、たった一つ意識してほしいことがあります。
それは、罪悪感が出ても、すぐになんとかしようとしないこと。
部下が「辞めたい」と言ったとき。すぐに解決策を出そうとする前に、一度立ち止まってみる。
「なんとかしなきゃと思うのは、私の不安から来ていないかな?」と確認する。
「決めるのは本人」「私ができるのはあくまでもサポート」と心の中で分けてみる。
家族が落ち込んでいるときも同じです。
気にかけることと、家族の問題を全部引き受けることは違います。
求められていないアドバイスはしなくても大丈夫。
これまで距離が近すぎた関係では、少し距離を取ろうとすると、相手が戸惑うこともあります。
クライアントさんにも「相手はこんな反応をするかもしれないけど、それは想定内だと思っておいてくださいね」とお話ししています。
罪悪感が出てくると、「やっぱり私が悪いことをしているような気がしてしまいます」とおっしゃる方もいます。
カウンセリングでは、どんなときに罪悪感が出てくるのかを一緒に見ていくことが多いですね。
何もしなかったら何が起きそうって感じる?
相手の期待に応えない自分でいることがつらい?
そんなことを一緒に見ながら、「本当にここまで私が背負う必要があるのかな」「この関係を続けていくためには、どんな距離がいいんだろう」と考えていきます。
すると、「ここまでは私ができること。けれど、ここから先は私がやらなくていいかも」と、本人なりのちょうど良い距離が見えてきたりするんです。
※ここまでの内容を動画でも解説しています👇
相手と、“どちらかが我慢する”以外の関わり方をしたい方へ
「相手の問題は相手のもの」と聞いても、実際の場面では、やっぱり気になって、なんとかしなきゃって動いてしまう。
それで忙しくなって疲れてしまったり、距離が近すぎてしんどく感じたり。そんなことありませんか?
境界線のテーマは、対処法を聞いたからといって、すぐにできるようになるものではありません。
これまで身につけてきた感覚は、思っている以上に強いものなんです。
だから、何度やってもうまくいかない…と自分を責めなくていいんですよ。
必要なのは、境界線の考え方に何度も触れ直すこと。少しずつ自分になじませていくことです。
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・境界線を引こうとすると、罪悪感が出てくる
・相手の問題まで抱えてしまい、後からどっと疲れる
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そんな感覚に覚えがある方は、読むことで、「あぁ、自分が悪いわけではなかったんだ」と分かるはずです。
そして、感情がぐちゃっとしているときでも、何が起きているのかを外から見られるようになります。
構造が分かるだけでも、気持ちは少し落ち着きます。ぜひお手元に置いておいてくださいね。


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よくある質問
何もしなかったら相手が大変なことになる気がする方もいれば、相手の期待に応えない自分でいることがつらい方もいます。特に家族との関係では、「距離を取るなんて親不孝な気がする」と感じることもあります。
なので、罪悪感が出ること自体よりも、「私は何がそんなに引っかかっているんだろう?」と見ていくことが大切です。
大切な人なら、何かしてあげたいと思いますよね。ただ、何でも引き受ける関係が長く続くと、相手も「この人がやってくれる」ことが当たり前になることがあります。
境界線を引くことは、相手を見捨てることではありません。お互いが自立して、自分でできることは自分でやっていく関係に変えていくことでもあるんです。
頭では分かっていても、実際に相手が困っているのを見ると、罪悪感が出て、また何とかしてあげようとすることがあります。そんなときは、同じことを何度も言い聞かせるより、「なぜこの場面では、手を出さずにいられないんだろう?」と見ていきます。何が怖いのか、手を出さないと自分がどんな気持ちになるのか。そこが分かってくると、「ここまでは私ができること。けれど、ここから先はやらなくていいかも」と、自分なりのちょうど良い距離が見えてくることがあります。
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